アオザイ通信
【2003年11月号】

ベトナムの現地駐在員による最新情報をお届けします。

春さんのひとりごと

<我が子もようやく一歳になりました> 

いよいよ11月になりましたね。11月といえばこのベトナムでは乾季に入ります。4月から11月の間が乾季になりますが、今まで10月までは毎日降っていた雨が、それは見事なくらいにピタッと止みました。 

10月の末から11月頭までの期間に、雨が降ったのはたった一 日だけ。この地球の中がどういう気候変化の仕組みになっているのか、それは本当に不思議なほどです。 

ところで我が子も、この11月にちょうど一歳の誕生日を迎えました。先日は家族・友人が集まり一歳の誕生会を開きました。午前中に隣り近所に日本でいう赤飯のようなものを配り、それを渡しな 
がら「我が子も無事一歳の誕生日を迎えます。これからも宜しくお願いします」という挨拶をして回りました。 

そして夕方から誕生祝いを開き、そこには浅野さんや日本語学校の先生や、以前紹介したあの日本に働きに行っていた、T君も来てくれました。あのT君は実は、前日が結婚式でした。 

しかしこういう誕生日の集まりでも、時間通りには来ないのがベトナムの人たち。私も参加したそのT君の結婚式でも、結局式が実際に始まったのは予定よりも1時間半以上の遅れでした。 

(ベトナムの人たちは時間に遅れることを美徳だと思っているのかな・・・?)と最近は思うほどです。まあそれでも予定していた人たちが最終的には来てくれて、無事誕生祝いは終りました。 

我が子も今一歳になり、最近はずいぶん上手くつかまり立ちして歩くまでになりましたが、この一年を振り返るとベツドから落ちたり、下痢5日ほど病院に入院したり、熱が4日ほど続いたりして心配したこともありましたが、幸いにも今に到るまで大きい事故や大きい病気もなく、 今はこの子は男の子ではないかと思うくらい、毎日をワンパクいっぱいに過ごしています。 

毎日朝日が昇った後の6時くらいには自分でガバッと起きて、一人でオモチャの箱を引っ繰り返して、辺りにすべてそれを広げるのが楽しいらしく、大声で叫びながら遊んでいます。そして私はその声で朝早く起こされています。遊びに飽きるとすぐ腹の上に乗り、バンバン叩いて「早く起きろー」という朝の挨拶をしてくれます。 
  
その顔を下から見上げながら、(5年後・10年後この子は何語を流暢に喋っているのだろうか・・・?)と、今は「キャー・キャー」と猿のような叫び声を上げているその口元を見ながら、ふと思ったことでした。 

春さんは1997年春よりホーチミンに駐在しています。今ではすっかり現地の人となって、見分けもつかなくなっています。春さんに質問や相談があればメールをお送りください。
info@te-campus.com ※件名を「春さんに質問!」にしてくださいね。



フーンさんの子育て日記E

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これは日本人と結婚して、昨年初めて赤ちゃんを産んだベトナム人女性・フーンさんの半年間の子育てを、日記ふうに綴ったものです。 
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* 四ヶ月目 *


さて今月から離乳食を少しずつ赤ちゃんに与えることにしました。ベトナムで赤ちゃんに食べさせる離乳食は、母に聞くと私が子供の頃にはその種類も少なく、米を柔らかくお粥のように溶いたものや、豆乳くらいしかなかったそうです。でも今はお店に行けば色んな種類が有ります。

米を粉にしたもの、牛肉や鶏肉を粉にしたものや、果物ではバナナやイチゴを粉にしたものなどがあり、あるいは私がビスケツトを砕いて粉状にしたり、それを数種類混ぜて毎日お湯で溶かして60ccくらい飲ませています。オリーブ油も一緒に混ぜて入れています。これを飲み干してしまうのに20分も掛かりませんでした。やはりお乳とは違う味を美味しいと思ったのでしょう。

さらに今月に入って一週間を過ぎたころに、突然嬉しいことが起こりまし た。それは赤ちゃんが寝返りを打てるようになったのです。まず右のほうだけに回ろうとして(将来は右利きになるのでしょうか)肩に力を入れて回転しようとするのですが、中々上手く回転することが出来ません。それで赤ちゃんの肩に少し力を入れて軽く押してあげると、見事にクルリと回り寝返りを打ってくれました。これには2人で大喜びしました。

この寝返りの楽しさを覚えてからは、赤ちゃんにとって今までの寝たきり だった位置から見た世界は天井だけだったでしょうから、寝返りを打つようになってから全く違う世界が現われて来たことに味を占めたのでしょうか、それからは何度も寝返りに挑戦しては失敗するそのたびに肩を押してあげました。

そうこうするうちに寝返った時に、右手の置き方を少し前に出すと体が安定し易いことも覚えて来たようで、何とこれからさらに7日後には誰の助けも借りずに、自分一人で右に回る寝返りをとうとう成功させました。

他の子どもと比べて早いのか・遅いのか、私も初めての子供だけに良く分かりませんが、子供のこのような目に見える成長が現われて来るのは本当に嬉しいことでした。赤ちゃんを持ったお母さんは、たぶん私と同じような気持をみなさん持たれているのでしょうね。

つづく



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