春さんのひとりごと
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Hieu(ヒユ)さんの夢・日本語学校開講!
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今から4年前に、たまたまある喫茶店で会ったベトナム人の男性がいます。彼はその時にまだ日本語を習いたての時期で、話す日本語もたどたどしく、ヒラガナとカタカナを習って間もない時期でした。
それから4年の間彼とは会うこともなく歳月が過ぎていましたが、今年の1月にたまたま彼と路上でばったり再会して、そのあまりの懐かしさのあまり、「今からヤギ鍋でも食いに行きましょう」と言うことになって、2人でヤギ鍋屋に直行し、大いにその再会を喜んだことでした。
そこではヤギ鍋を突つきながら日本語で話していましたが、彼の日本語の素晴らしい上達ぶりに驚き、私が「今何をやっているの?」と聞くと、「今年中に日本語学校を奥さんと2人で開講する予定で、今その準備を進めています」と言う返事でした。
今ホーチミン市内に主な日本語学校としては、「さくら日本語学校」や
「ドンユー日本語学校」などの10校くらいのメジャーな学校を筆頭にして、個人授業でやっているような小さい日本語学校まで含めれば、恐らく50校は下らないのではと思います。それくらいいろんな学校が、日本語を学びたい学生を対象にした学校を開いています。今や英語・フランス語に次いで、人気のある外国語が日本語のようです。
今回Hieuさんも新たにその中に参入して、奥さんと2人で日本語学校を開講したいという夢を実現させたかったようです。ちなみに奥さんは静岡県に3年間語学留学をしていて、その日本語能力は私が最初に家に電話した時にたまたま奥さんが出て、「奥さんは日本人ですか?」
と聞いたくらい日本語は流暢です。しかしそういう2人のコンビで努力をしていても、この日本語学校を開講するまでには、いろんな苦労があったことを聞きました。
まずここの校長となるHieuさんの人物調査、そしてこの学校で働く先生たちの詳細な情報のリスト提出(出身地や家族構成や本人の経歴)などについて書類を提出して、開講の許可が出るまでに約9ヶ月もかかったと言います。そして極め付けは、ベトナムではいつもの当たり前の習慣の如く、役所の許可をもらうためのお役人さんへの心付けです。
そしてお役所からようやく開講の許可が出たのが、10月の末のことでした。それからあわてて新聞に生徒募集の広告を入れ、大学などにチラシを配ったりしました。でもベトナムの新学期は9月から始まり、授業料は3ヶ月単位で払いますので、すでにこの時にはもう日本語を習いたいと考えている生徒たちは、別の日本語学校に通っている時期です。それでも何とかようやく、この11月に正式に授業を開講した時には、新しく20名の生徒が受講することになりました。
Hieuさんが言うには、「この20名がこの学校の最初の生徒たちです。この生徒たちを大切にして、これから生徒を増やして行きます」と、自信に満ちた決意を述べていました。
Hieuさんとその奥さんが新しく開講した日本語学校の名前は、将来の成長への期待を込めて「わかば日本語学校」と言います。その名前の通り、これからすくすくと成長して欲しいなあ〜と私もこころから期待しています。
※ 春さんは1997年春よりホーチミンに駐在しています。今ではすっかり現地の人となって、見分けもつかなくなっています。春さんに質問や相談があればメールをお送りください。
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