春さんベトナム人の花嫁を娶るの記C
あっちへ行けこっちへ行けと言われて春さんの眉間に溜まる怒りの光線。さて顛末は?3月12日の続きをお楽しみください。
3月12日続き
それでこの「あっちへ行け」というのはそちらに行けば担当の者がいるという意味ではなく、ただ単に「自分の所には仕事を持って来るな!他の奴の所へ行け!」という意味だと分かる。ベトナム人に対してですらこうだから、外国人が尋ねても絶望的である。らちが明かないので仕方なく、浅野さんに電話して尋ねる。浅野さんはダラットの例しか知らないので、サイゴンがどうかは明確には分からないが2の方(ベトナム語に約した方の書類)ではないかと言う。
それを聞いてまた窓口に並ぶが、もうその時は担当の者はなんと皆んな食事に出かけてしまっているではないか!この時まだ11時である。何時に帰るのか聞くと2時だと言う。やれやれという感じである。まあこれがベトナム社会主義国の公務員の実態なのである。中国も同じような状態であると聞くが。このような国々に対して日本は何百億円という資金を援助しているが、もらっている当の国がまじめに働く気が無いのに、いかに壮大な税金の無駄な投入をしているのかが良く分かろうというものである。
彼女に言わせると、それでも今はこれでも少しはマシな方で、7・8年前はもっともっと公務員という公務員は怠慢の極みであったというから、ちょっと日本人には想像を絶する世界である。午前中は時間切れ。
午後改めて出直して公証役場に行く。午後も部屋の中には6つの机に全員は居なくて、女性が一人だけいる。しかも我々が入って来ても堂々と雑誌を見ている。結局ここで日本領事館からもらった原本のコピーのほうに1回ハンコを押してもらい、また同じフロア−の2人が仕事をしている別の部屋に行き、2回目のハンコをおしてもらい、またさらに同じフロア−の別の部屋に行き(ここでも2人の人が仕事をしている)3回目のハンコを押してもらい、最後のそこで84,000ドンを支払ってようやく終了した。
ここでまた日本領事館から貰ったほうのコピーを1部渡す。結局4部のうち、この日にこの公証役場で2部を渡す。ハンコを押すのは渡した方の2部ではなく、こちらがわに預かったほうの2部。この間はたまたま人が少ないということもあり約30分で終了。
社会主義は官僚主義、官僚主義は形式主義と言うが、しかし2種類の書類にハンコを押すだけの作業の為に10人の人間が関わっている訳で、ベトナム全土では膨大な人数が毎日形式主義の最たるこんなハンコ押しをやっているのだろうと想像出来る。
ふー 長かった怒りの12日が終わった。この後もきっと何かありそうだ。 つづきもお楽しみに!
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